研究・開発Research And Development

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Thoughts On Research And Development

真空技術応用装置分野で常にオリジナリティを発揮するために、技術革新・研究開発活動に努めています。また、装置を安心・快適にお使いいただくために、次世代センシング技術等を装置に取り込み、最適な稼働状態を保つサービスの実現を目指した研究開発にも取り組んでおります。

Research And Development System

技術開発部門

市場のニーズを踏まえた研究・開発

要素技術
開発

装置
開発

プロセス
開発

タスクフォース型のプロジェクトチームを編成し、
市場要請に迅速に対応できるよう研究開発活動を推進しています。

Ion Source Development

イオンソースの作動原理・概念

真空薄膜形成装置に搭載されている主なイオンソースは、静電加速方式でグリッド型とグリッドレス型に大別にされます。
イオンソースは、①イオンの生成(Ionization)、②イオンの加速(Acceleration)、③イオンの中和(Neutralization)の3つの領域から
構成されています。薄膜形成用途に応じて真空装置に搭載するイオンソースを選択します。

グリッド型イオンソース
Gridded Ion Source

グリッドレス型イオンソース
Gridless Ion Source

グリッド型イオンソース

グリッド型イオンソースのイオン生成方式は、直流放電型、高周波誘導放電型、マイクロ波放電型の3つに大別されます。
生成されたイオンは、2枚ないし3枚から構成される多孔状の電極に高電圧印加し加速します。
昭和真空は、直流放電型(カウフマン型)と高周波誘導放電型のイオンソースをラインナップしています。

グリッド型イオンソースの放電方式

引用元:渡邊 裕樹 竹ケ原 春貴(首都大学東京)『イオンエンジンの作動原理および搭載状況』(Space Japan Review, No. 70, October / November 2010)

IGFシリーズ【グリッド型イオンソース(直流放電型)】

IGFシリーズは、微細加工を行うイオンビームエッチング装置に搭載しています。
生成したプラズマから引き出したイオンを加速させ加工材料に衝突させることで微細加工を行います。
ウエハ表面の平坦化・凹凸除去を行うトリミングや水晶振動子やSAWフィルタの周波数調整に活用されています。

ISGシリーズ【グリッド型イオンソース(高周波誘導放電型)】

ISGシリーズは、イオンアシスト蒸着(IAD:Ion Assisted Deposition)装置に搭載しています。
対象物にイオンビームを照射しながら蒸着することで、緻密(高密度)な薄膜を成膜することができます。
デバイスが小型化・薄型化する過程で薄膜の密度調整に活用されています。
光学フィルタのノンシフト膜から樹脂基板への密着性改善まで様々な用途で活用されています。

ISGシリーズ

ISGシリーズ

イオンアシスト蒸着例【Cr】

イオンアシスト蒸着例【Ni】

応力調整前後

グリッドレス型イオンソース

昭和真空が開発したグリッドレス型イオンソースは、エンドホール型とグリッド型の間の特性を持つ、
ホール加速型イオンソースです。

グリッド型イオンソースと同様に静電加速方式でのイオンソースです。
ホール加速型は、磁場と電場が交差するように設計されており、これによりカソード源から放出された
電子がトラップされ導入ガスを電離しイオンを生成します。イオンは陽極の電位により加速しイオンビームとして放出されます。放出されたイオンビームは、カソード源から放出された電子により中和されます。
グリッド型との大きな違いは、イオン生成と加速を同時に行うことです。
こちらも真空薄膜形成装置では古くから活用されています。

ISHシリーズ【グリッドレス型イオンソース(ホール加速型)】

ISHシリーズは、ISGシリーズ(グリッド型イオンソース)同様、イオンアシスト蒸着装置に搭載しています。
シンプル・コンパクトでありながら高出力なイオン照射が可能であるため、大型装置に搭載しても十分な電流密度と分布を
実現します。
グリッドレス化によりランニングコストを削減し、メンテナンス時間も短縮できます。

イオンアシスト蒸着例【TiO2】

Technical Exchange Meeting

当社は、研究開発に関する最新の取組み状況や成果をお客さまにご紹介し、お客さまのご意見やご要望を賜る場として技術交流会を実施しています。 お客さまからのご意見やご要望は、当社製品の性能や品質のさらなる向上に反映させていただいております。

開催歴

2017年度 
開催日:2017年11月15日  
開催場所:ホテルグランドパレス

2018年度 
開催日:2018年11月15日  
開催場所:ホテルグランドパレス

2019年度 
開催日:2019年11月12日  
開催場所:ホテルグランドパレス

2020年度~2022年度は開催中止(新型コロナウイルス感染症対応)

2023年度 
開催日:2023年11月08日  
開催場所:ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル

List Of Supporting Industry Program

戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)は、経済産業省が、中小企業・小規模事業者が大学・公設試等と連携して行う、特定ものづくり基盤技術(12分野)の高度化につながる研究開発や試作品開発、事業化に向けた取組を支援することで、日本の製造業の国際競争力の強化及び新たな産業の創出を図ることを目的として実施する事業です。
昭和真空が行ってきた複数の研究開発テーマが採択されています。

List Of Other Development Public Institution Support Program

  • ・白色LED発光デバイスの色度調整用真空成膜装置の試作開発 (経済産業省:ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援事業)
  • ・真空スパッタリング装置の高使用効率カソードの開発 (相模原市:相模原市中小企業研究開発補助事業)
  • ・SAWフィルタ櫛型電極膜形成用の真空蒸着装置の開発 (経済産業省:ものづくり・商業・サービス革新補助事業)

検証実験

Research And Development Contact

株式会社昭和真空
営業本部